BMW1600GT
BMW1600GTは、他の02シリーズとはいささか異なるモデル事情を持つ。それは1966年12月1日にBMW社がグラース社を合併吸収し、グラース社製品の整理にかかった。これによりBMWに競合するモデルは全部切りすてられ、その結果、グラース社時代のモデルとしては、グラース1300GT/1700GT、2600V8、ゴッゴモビルだけが残った。この中のグラース1300GT/1700GTは、イタリアのピエトロ・フルアのデザインしたファストバック・ボディであった。これにBMW1600TI用のエンジン、リア・サスペンションが組み込まれたのがBMW1600GTで、1967年9月のフランクフルトショーでデビューした。ボディはフロントにBMWのキドニーグリルを取り付けられた以外変更はない。フロントサスペンションは、ダブル・ウィッシュボーン+コイルとグラース社時代の仕様でリア・サスペンションはリーフ・スプリングによるリジッドからトレーリング・アーム+コイルの独立懸架に変更され、ブレーキはフロント268ディスク、リア230ドラムでサーヴォアシスト付きであった。ギア・ボックスのレシオは、3.835/2.053/1.345/1.000ファイナル3.640の4段マニュアルと3.368/2.160/1.579/1.241/1.000ファイナル3.640を持つ5段マニュアルが用意された。圧縮比は9.5:1、キャブレターはソレックスのツイン(40PHH)とした。出力105HP/6000r.p.m.、トルク13.4kg-m/4500r.p.m.で最高速は190km/hであった。生産台数はわずか1255台であった。グラース社時代にあったカブリオレは、BMW社となってからは作られていない。Technical Date
| Typ | BMW1600TI |
|---|---|
| Power | 105PS /6000r.p.m. |
| Engine type | 4 cylinders |
| Capacity | 1573cc |
| Carburettor type | Solex 40 PHHX2 |
| Bohr | 84X71 |
| Overall weight | 970kg |
| Wheelbase | 2320mm |
| Trcak F/R | 1260/1260 |
| Size | 4050X1550X1280mm |
| Tires/Wheels | 155 HR14(4.5JX14) |
| Gerabox | 4-Speed・5-Speed |
| Age | 1967-1968 |


